知っておきたい庭に必要なメンテナンス
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理想的な庭が完成したとしても、何もせずに放置しておけば、キレイな庭は維持できません。庭にはメンテナンスが必要だということは理解しておきましょう。

少なくない予算と時間をかけたのに、あとあとも面倒がかかるなんて……と思うかもしれませんが、庭というものは生きているものです。その家、その住人とともに、歴史を重ね、ともに歩んでいくものなのです。ペットを飼ったら世話をしなければいけないように、庭をつくったらメンテナンスは必要です。

代表的な「庭のメンテナンス」には以下のようなものがあります。


・水遣り/施肥 ・剪定 ・芝生の管理 ・病害虫対策 ・エクステリアの手入れ
水遣り・施肥

雨だけに頼らず、庭の植物にはきちんと水遣りをして下さい。夏場は日に2回、冬場は晴天が続いた場合に日に1回程度、水を遣ると良いでしょう。病害虫の被害にあわない限り、きちんと水を遣ってさえいれば地植えされた庭木が枯れるということはほとんどありません。

肥料は、必ずやらなければならないというものではありません。ですが十分な栄養を与えることで、病気になりにくい強い庭木になりますし、花をつける植物はより良い花を咲かせるようになりますから、施肥によって庭をもっと良くすることができると言えます。施肥は年1〜2回、冬場に行います。

水遣りや施肥については、ぜひ、庭の所有者であるあなた自身が、手をかけてあげて下さい。せっかくつくった庭を、より良く保つメンテナンスというだけでなく、庭と対話をする時間を持つくらいの気持ちでやってみてはどうでしょうか? 庭をもっと好きになれると思います。

剪定

庭のメンテと言えば剪定を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。庭木が成長すると、日当たりが遮られる、風通しが悪くなる、枝がお隣の敷地や道路に突き出すといった問題が発生します。適切な刈り込みや剪定をすることで、庭木自身も健康になりますし、見た目のバランスも美しく保たれるのです。剪定は年1〜2回程度行うのが原則。いつ頃するかは庭木の種類によって最適な時期があります。おおむね、10月〜翌1月の間にやることが多いですが、落葉樹は新緑が出揃ったあとの夏に行います。

古くからあるお宅では、「なじみの植木屋さん」がおられることもあるでしょう。庭木の剪定、生垣の刈り込みは、素人には難しい作業です。出すぎた枝を切るくらいならともかく、生垣の形を整える作業などはプロでなければうまくできません。庭木の多い庭、生垣のある庭は、年間契約するなどして業者に任せるのがベストです。

芝生の管理

芝生の庭は美しいですが、メンテナンスには手間がかかってしまいます。定期的な芝刈りは必須で、これは伸びすぎた芝をカットして美観を保つというだけでなく、通気不良で芝の抵抗力が弱まり、病害虫の被害を受けるのを防ぐという目的もあるのです。芝刈りは2〜3か月に1回くらいは行ったほうがよいとされています。難しいのは、つい放置しておいて伸びすぎてから刈ると、茎として成長した部分を刈ってしまうことになり、それ以降、芽が出ないために高さが揃いにくくなるということです。

また、芝を長持ちさせるには年数回は肥料を与えるのがよく、ほかにも、浅く土をかけて凹凸をなくす「目土がけ」、土壌に穴を開けて土中の喚起をよくする「エアレーション」、倒れた芝を起こして、枯れた部分を取り除く「ブラッシング」といった作業を行うことで、青々とした芝の健康さが長期間、維持できます。逆を言えば、それくらいの手間ひまがかかるものなので、芝生の管理は、やはり専門業者に任せるのが効率的でしょう。

病害虫対策

庭は生き物ですから、病気になってしまうこともあります。自然ゆたかに植物を茂らせた庭には、虫たちも集まりますし、その中には招かれざる害虫も。剪定などの適切な手入れを続けることで病害虫の予防はできますが、それでも虫がついた、病気になったというときは薬剤の散布などの対策が必要です。

植物によって発生しやすい害虫や病気がありますから、予防のために薬を使うこともあります。その場合は、特に病害虫の発生が多くなる梅雨前や9月頃に行うことが多いようです。薬剤は一般の薬局やホームセンターで手に入りますから自分でやることも可能ですが、発生した病害虫の診断が難しい場合は専門家に相談したほうがベターです。

エクステリアの手入れ

手入れが必要なのは植物ばかりではありません。エクステリア類も、適切な処置をすることで長持ちさせることができます。エクステリアは屋外で風雨にさらされますから、放置しておくとダメージが蓄積して、色が剥げる、破損するといったことになります。

たとえばウッドデッキなどの木製品は、ひびや割れ、反りなどが発生し、傷みやすいエクステリアの代表です。ですので、年に一度くらい、木材保護塗料を使って再塗装することで見た目もキレイになりますし、傷みも抑えられます。アルミやステンレスであれば、比較的メンテナンスフリーですが、わずかなサビがつくことがあるので、年に一度くらいはきちんと水洗いをするのがおすすめです。

このように、庭にはさまざまなメンテナンス作業が必要です。自分でできるものもありますが、専門家に任せたほうがいいものも。デザイン・施工をお願いした造園業者の人に、メンテナンスもまとめて依頼できるかどうか、相談してみると良いでしょう。

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