- 庭づくり、何から始める?〜依頼から施工までの流れ〜
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庭づくりの代表的なプロセスを紹介しましょう。
【1】打合せまず、依頼した業者と打合せをします。業者が訪問してくれる場合も、こちらから出向いていく場合もありますので、都合の良いほうを選びましょう。訪問してくれる場合は現場調査を兼ねることもあります。ショールームなどを持っている業者には出向いていっていろいろ見せてもらうと良いでしょう。業者によっては、事前に電話やメールで簡単なヒアリングを行い、概算の見積もりをくれるところもあります。ただ、現場調査を経ない段階の見積もりは概算にしかなりません。
打合せでは、庭に関して、思っていること、やりたいこと、聞きたいことを、どんなことでもすべて業者に伝えるようにします。予算の上限なども伝えておくと良いと思います。本やネットなどで、イメージに合う庭の写真などを探しておくのも良い方法です。
【2】現場調査プランニングのために、業者が庭の採寸・測量などを行います。それとは別に、図面などがあれば用意しておきましょう。業者は庭のサイズだけでなく、いろいろな点をチェックしていきます。道路や隣家との高低差、土壌の質や、周囲の町並みと自然環境、現在あるエクステリアや植栽などです。打合せを別日に行っていた場合でも、調査しながらわかったことについて「ここはどうしますか?」などと聞かれることもあるので、現場調査は必ず立会いのもと行うのが基本です。
【3】提案・見積もり業者からプランの提案を受けます。平面の図面と完成予想図(パース)、見積書がセットになって提示されるのが基本です。打合せで伝えた内容が反映されているか、そのプランの実現のためにいくらかかるのか、見積もりの内訳などをチェックします。わからないことがあれば遠慮なく問い合わせて確認しましょう。
納得いかないことがあれば伝えれば、多くの業者では修正案を作成してくれます。ほとんどの業者ではこの提案・見積もりまでは無料です(提案をやりなおす場合で、一定回数以上は有料というところもあります)。設計だけを有料で請け負うという会社もありますが、基本は施工を含めて契約します。完全に納得がいくプランと費用になるまで話し合い、じっくりと検討して下さい。
【4】プラン決定・契約契約の段階で頭金を支払うのが一般的です。支払い方は業者によって異なりますが、全額を前金で一括ということはあまりなく、契約時と完成後に分けて支払うか、小額の場合は完成後にまとめてという場合が多いようです。
契約にあたっては、再度、プラン内容(図面)と費用の説明・確認が行われるのが普通です。事前の打合せ・提案時と異なる部分がないかをチェックしましょう。また、保証・アフターフォローについても確認を。工事に保証があるかどうか、完成後のサービスなどは業者によって違いが大きい部分です。
工期(工事日)などもこの段階までに決まっています。
【5】施工いよいよ庭づくりの始まりです。最近では、着工前に業者が近隣へのご挨拶にうかがうことが多いです。
造園工事は、家の外側の工事ですので、工事期間中に在宅している必要はありません。職人さんへお茶を出したりトイレを貸したりといったことも、最近では、「必要ありません」としている業者が多いようです。簡単な工事なら1日で終わることもありますから、職人さんとまったく顔を合わさずに終わるケースもあるでしょう。
もちろん、在宅して工事の様子を見学するのも良いでしょう。工期はプラン内容によってさまざまですが、造園やエクステリアの工事は住宅の新築・リフォームなどに比べると早く進むので、在宅しない場合も毎日、チェックしてみて下さい。工事に問題ないかをチェックするというだけでなく、どんどんプランどおりの庭ができていくワクワク感も感じることができます。
工事中に気になることがあればすぐに業者に連絡を。現場の職人さんに言うのではなく、業者の担当者に連絡をしたほうがスムーズな対応が期待できます。
【6】完成・アフターフォロー工事が終われば、施主のチェックを経て、完成という流れです。
ただし、庭はいちどつくって終わりというものではありません。必要なメンテナンスについても、造園を依頼した業者にまとめて依頼すれば安く引き受けてくれる場合もありますから相談してみて下さい。定期的な点検をアフターサービスとしてやってくれる業者も多いようです。1年間枯木保証などと言って、植栽した庭木が1年以内に枯れてしまったら補償してくれるサービスなどがある場合も。保証の有無にかかわらず、完成後も庭について気になることがあれば業者に相談してみましょう。
庭は完成後も、住まいや住人とともに変化し、生き続けていくものですし、造園業者はその手伝いをしてくれるパートナーです。理想の庭を完成させてくれた業者とは、どうぞ、末永くのおつきあいをされてみて下さい。